はじめに

子どもや孫に財産を残してあげたいけれど、贈与税が心配…

贈与したら家族の中で不公平が生まれないか不安…

生前贈与が相続対策になると聞いたけれど、どうすれば税金がかからないの?
このような悩みを抱えている方は少なくありません。大切な家族に財産を引き継ぐことは、単なる税金対策ではなく、家族の未来を守る大切な行為です。しかし、方法を間違えると、思わぬ税負担が発生したり、家族間のトラブルの原因になってしまうこともあります。
この記事では、贈与税がかからない方法を網羅的に解説するとともに、「家族がもめない円満な贈与の進め方」という視点も大切にしながら、あなたに最適な方法をご提案します。
贈与税が「かからない」とはどういうことか
まず、贈与税がかからない方法を理解するために、贈与税の基本的な仕組みを確認しましょう。
そもそも贈与税とは?わかりやすく解説
贈与税とは、個人から財産をもらったときにかかる税金です。例えば、親が子どもに現金を渡したり、不動産の名義を変更したりする場合に発生します。

家族間でお金を渡すだけなのに、なぜ税金がかかるの?
家族間でお金を渡すだけなのに、なぜ税金がかかるの?
これは、相続税を回避するために生前に全ての財産を贈与してしまうことを防ぐためです。相続税と贈与税は、いわば「セット」で設計されている税制なのです。
贈与税の税率は、贈与額が大きくなるほど高くなる累進課税制度を採用しており、最高で55%にも達します。しかし、正しい方法を使えば、贈与税を支払わずに、あるいは大幅に減らして財産を引き継ぐことができます。
「贈与税がかからない」3つのパターン
贈与税がかからない方法は、大きく分けて次の3つのパターンがあります。
①非課税制度を使う
国が定める特定の目的や条件を満たす贈与には、非課税制度が用意されています。教育資金の贈与や住宅取得資金の贈与などが代表例です。
②年間110万円以内に収める
年間110万円までの贈与には贈与税がかかりません。この基礎控除を計画的に活用することで、長期的に大きな金額を非課税で贈与できます。
③そもそも課税されない贈与
生活費や教育費として必要な都度渡すお金など、そもそも贈与税の対象にならない財産の移転もあります。
それでは、それぞれの方法について詳しく見ていきましょう!
【基本】年110万までの贈与は贈与税はかからない
贈与税対策の基本は、年間110万円の基礎控除を活用した「暦年贈与」です。
暦年贈与の仕組みと活用法
贈与税には「基礎控除」という制度があり、1年間(1月1日から12月31日まで)に受け取った贈与額が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。また、贈与税の申告も不要です。
例えば、毎年100万円ずつ子どもに贈与すれば、10年間で1,000万円を無税で贈与できます。早めに始めれば始めるほど、より多くの財産を非課税で移転できるのです。
暦年贈与のメリット
- 長期的に大きな節税効果が期待できる
- 財産を減らすことで、将来の相続税も軽減できる
- シンプルで始めやすい
- 贈与税の申告が不要(110万円以下の場合)
複数人に贈与すれば効果は倍増
この基礎控除は「もらう人1人あたり」年間110万円です。つまり、贈与する相手が複数いれば、その分だけ非課税で贈与できる金額が増えます。
例えば、子ども2人と孫2人の合計4人に毎年100万円ずつ贈与すれば、年間400万円、10年間で4,000万円を無税で移転できます。
ただし、ここで大切なのは「家族間の公平性」です。特定の子どもだけに贈与を集中させると、将来的に相続の際に他の家族から不満が出る可能性があります。この点については、後ほど詳しく解説します。
注意!定期贈与とみなされるケース
暦年贈与を活用する際の大きな落とし穴が「定期贈与」とみなされるリスクです。
例えば、「10年間、毎年100万円ずつ贈与する」という約束を最初にしてしまうと、税務署から「これは1,000万円の贈与を10回に分割しているだけだ」と判断され、贈与開始時に1,000万円の贈与があったとみなされる可能性があります。
定期贈与とみなされないための対策
- 毎年、贈与契約書を新たに作成する
- 贈与する金額や時期を少しずつ変える
- 受け取る側が自由に使える状態にする(名義預金にしない)
- 銀行振込など、記録が残る方法で贈与する
特に重要なのが「贈与契約書の作成」です。口約束だけでは、後から「贈与があった」ことを証明するのが難しくなります。
贈与税がかからない特例制度を目的別に使い分ける
暦年贈与以外にも、特定の目的のために設けられた非課税制度があります。それぞれの制度には要件がありますが、うまく活用すれば大きな金額を非課税で贈与できます。
【住宅取得】最大1,000万円の非課税枠を活用
この制度は、若い世代の住宅取得を支援する目的で設けられた制度です。「住宅取得等資金の贈与税の非課税制度」を使えば、住宅を購入や新築などをする際の資金援助が、最大1,000万円まで非課税になります。
住宅取得は人生の大きな節目です。ご両親や祖父母としても、子どもやお孫さんの新生活を応援したいという気持ちは自然なものでしょう。この制度を活用すれば、その想いを税負担なく形にすることができます。
制度の概要
- 対象:18歳以上の子や孫の住宅資金の贈与
- 非課税限度額:最大1,000万円(住宅の性能により異なる)
【教育資金】最大1,500万円まで非課税になる方法
「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税制度」を使えば、祖父母や父母から子・孫への教育資金の贈与が、最大1,500万円まで非課税になります。
制度の概要
- 対象:30歳未満の子や孫の教育資金に充てるための贈与
- 非課税限度額:最大1,500万円
- 手続き:金融機関に専用口座を開設し、領収書等で使途を証明
対象となる教育費の例
- 入学金、授業料、入園料、保育料
- 学用品の購入費
- 修学旅行費、学校給食費
- 塾、習い事の費用
- 通学定期代
【結婚・子育て】最大1,000万円が非課税に
「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税制度」を使えば、結婚や出産、育児にかかる費用の贈与が、最大1,000万円まで非課税になります。
制度の概要
- 対象:18歳以上50歳未満の子や孫の結婚・子育て資金に充てるための贈与
- 非課税限度額:最大1,000万円
- 手続き:金融機関に専用口座を開設
対象となる費用の例
- 結婚式の費用、新居の家賃・敷金
- 不妊治療、妊婦健診の費用
- 出産費用
- 子どもの医療費、保育料
【配偶者への贈与】2,000万円まで非課税になる配偶者控除
夫婦間の贈与でも使える非課税制度があります。「贈与税の配偶者控除」を使えば、婚姻期間20年以上の配偶者へのマイホームの贈与またはマイホームの購入資金の贈与が、2,000万円まで非課税になります。
この制度は、別名「おしどり贈与」とも呼ばれています。長年連れ添った配偶者への感謝の気持ちを形にすると同時に、将来の相続対策にもなります。
制度の概要
- 対象:婚姻期間20年以上の配偶者
- 非課税限度額:最大2,000万円
- 要件:ご自宅の贈与、または、ご自宅の購入資金の贈与
【相続時精算課税制度】2,500万円まで贈与税がかからない方法
もう一つ、大きな金額を一度に贈与したい場合に使える制度が「相続時精算課税制度」です。
相続時精算課税制度とは、子・孫への贈与について、累計2,500万円まで贈与税がかからず、また、贈与した父母や祖父母が亡くなったときに相続税で精算し直す制度です。
なお、2024年からは年110万円の基礎控除が新設され、今まで以上に使い勝手が向上しました。
制度の概要
- 対象:60歳以上の父母・祖父母から、18歳以上の子・孫への贈与
- 非課税枠:累計2,500万円
メリット
- 一度に大きな金額を贈与できる
- 贈与した財産の値上がり益に相続税がかからない
- 2024年からは年間110万円までの贈与は相続財産に加算されない
デメリット
- 一度選択すると暦年贈与には戻れない
- 贈与者が亡くなったときに、贈与財産の価額が相続財産に加算される
- 小規模宅地等の特例など、相続税の特例が使えなくなる可能性がある
どんな人に向いている?
相続時精算課税制度は、次のような方に向いています。
- 将来値上がりが期待できる財産(株式、不動産など)を早めに贈与したい
- 収益物件を贈与して、贈与後の収益を子どもに帰属させたい
- 事業承継で会社の株式を早めに贈与したい
- 相続税がかからない、または少額になる見込みの方
選択する際の注意点
相続時精算課税制度を選択する際は、必ず税理士などの専門家に相談することをおすすめします。一度選択すると取り消しができないため、将来の相続税への影響を含めて、総合的にシミュレーションすることが大切です。得をする制度の選択は、あなたの財産状況や家族構成、将来の計画によって変わってきます。
そもそも贈与税がかからない財産とは
ここまで、非課税制度を使って贈与税を回避する方法を見てきましたが、そもそも贈与税の対象にならない財産の移転もあります。
生活費・教育費の都度贈与
親が子どもの生活費や教育費を負担することは、扶養義務の範囲内として、そもそも贈与税の対象になりません。
例えば、大学の授業料を親が直接大学に振り込む、一人暮らしの子どもの家賃を毎月仕送りするといったケースは、贈与税の対象になりません。
ただし、「いつか使うかもしれないから」と、まとまった金額を子ども名義の口座に振り込んでしまうと、贈与とみなされる可能性があります。あくまで「必要な時に必要な額を」渡すことがポイントです。
ポイント
- 「通常必要と認められる」範囲であること
- 「その都度」直接これらの用に充てるために支払われること
社会通念上相当と認められる贈与
次のような贈与は、社会通念上相当と認められる範囲であれば、贈与税の対象になりません。
- お祝いやお見舞いの金品
- 香典
- お年玉やお小遣い
- 通常の生活で受け取る物品
【注目判例】内縁関係における婚姻費用と贈与税の境界線
贈与税の判断がいかに複雑かを示す、興味深い裁決事例があります。令和6年12月12日、国税不服審判所で下された裁決では、6年間で2億円も内縁関係にある女性へ支払った金銭が、贈与税の対象になるかどうかが争われました。
事案の概要
- 男性が内縁関係にある女性の口座に、6年間にわたり合計2億円近い金額を振り込んだ
- 税務署は、これを「贈与」とみなして贈与税を課税
- 男性側は「婚姻費用の分担であり、贈与ではない」と主張して審査請求
審判所の判断
審判所は、以下の理由から男性の主張を認め、贈与税の決定処分を取り消しました。
- 婚姻費用の分担する義務があること
- クレジットカードの利用履歴から、日常生活の支出に使われていたことが確認できたこと
この判例から学べること
この事例は、一般的な親子間の贈与とは状況が異なりますが、贈与税の判断において重要な原則を示しています。
①使途が重要
実際に生活費として使われていたかどうか、その証拠が重要な判断材料になります。
②扶養義務・扶助義務の範囲は個別判断
単純に金額が大きいからといって、必ずしも贈与になるわけではありません。支払う側の資力、受け取る側の生活実態、関係性などが総合的に考慮されます。「生活費として相当か?」の判断は、画一的なものではなく、個別の事情を詳細に検討して行われます。
その他の非課税財産
その他、次のような財産も贈与税の対象になりません。これらは特殊なケースですが、該当する方は税理士に相談してみるとよいでしょう。
- 公益を目的とする事業に使われることが確実な財産の贈与
- 特定の公益法人等に対する贈与
- 特定障害者への信託受益権の贈与(最大6,000万円)
- 心身障害者共済制度の給付金受給権
贈与で失敗しないための5つの注意点
贈与税がかからない方法を実践する際、いくつかの重要な注意点があります。「こんなはずじゃなかった」という事態を避けるために、以下のポイントを必ず押さえておきましょう。
①名義預金とみなされないために
贈与で最も多いトラブルが「名義預金」の問題です。親が子ども名義の口座を作ってお金を振り込んでも、次の状態だと贈与として認められず、相続時に相続財産として課税されてしまいます。
名義預金とは
名義預金とは、親が子どもや孫の名義で預金口座を作り、そこにお金を入れているものの、実質的には親が管理・支配している預金のことを指します。形式的には子ども名義でも、実態としては親の財産とみなされ、相続時に相続財産として課税されてしまいます。
贈与は「あげる人」と「もらう人」の両方の意思が必要です。一方的に親が子ども名義で預金しているだけでは、贈与は成立していないのです。
名義預金とみなされる典型例
- 通帳や印鑑を親が管理している
- 子どもが口座の存在を知らない
- 子どもが自由に引き出せない状態
名義預金とみなされないための対策
- 通帳や印鑑は必ず子どもに渡す
- 贈与したことを子どもに伝える
- 贈与契約書を作成する
- 子どもが実際に管理・使用できる状態にする
②贈与契約書は必ず作成する
口約束だけの贈与は、後から証明することが困難です。税務調査が入った際に「贈与があった」ことを証明できないと、相続財産として扱われる可能性があります。
なお、毎年の暦年贈与であっても、毎年新たに契約書を作成することをおすすめします。手間はかかりますが、これが「定期贈与ではない」ことを証明する有力な証拠になります。
贈与契約書に記載すべき主な内容
- 贈与する日付
- 贈与者と受贈者の氏名・住所
- 贈与する財産の内容(金額、物件など)
- 双方の署名・押印
③贈与の記録をしっかり残す
贈与した証拠を残すために、次のような対策を取りましょう。
特に銀行振込は、日付・金額・送金者が明確に記録されるため、贈与の証拠として非常に有効です。「税務署に見られたくない」という理由で現金手渡しにする方もいますが、これは逆効果です。堂々と記録を残すことが、正当な贈与であることの証明になります。
記録の残し方
- 現金手渡しではなく、銀行振込で贈与する
- 振込の際は「贈与」と明記する
- 贈与契約書のコピーを保管する
- 通帳の記録を保管する
④家族間のコミュニケーションを大切に
贈与は税金の問題だけではありません。家族間の公平性や感情面への配慮も非常に重要です。
よくある家族トラブルの例
- 長男だけに贈与していたことを、他の兄弟が後から知って不満を持つ
- 孫への贈与額に差があり、子ども同士の関係がギクシャクする
- 親が認知症になってから、一部の子どもが勝手に贈与を受けていたことが発覚
こうしたトラブルを避けるために、家族間のコミュニケーションが大切です。
円満な贈与のためのコミュニケーション
- 贈与する理由や考えを家族に説明する
- 不公平が生じる場合は、遺言書でバランスを取ることを伝える
- 定期的に家族で財産や相続について話し合う機会を持つ
- 贈与したことを記録に残し、透明性を保つ
特定の子どもだけに贈与する場合は、「住宅購入の支援」「事業承継」など、明確な理由があることを他の家族にも説明しておくことが大切です。また、不公平感が生じる場合は、遺言書で調整することも検討しましょう。
⑤税制改正の動向に注意
贈与税・相続税のルールは、頻繁に改正されます。特に近年はその議論が活発化しており、今後も制度が変わる可能性があります。
最近の主な税制改正
- 2023年:教育資金の一括贈与の見直し(残額の相続財産加算ルールの強化)
- 2024年:相続時精算課税制度に年間110万円の基礎控除を新設
- 2024年:暦年贈与の相続財産加算期間を3年から7年に延長
特に2024年の改正で、暦年贈与のメリットが一部縮小されました。相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されるため、早めに贈与を始めることの重要性が増しています。
制度を正しく活用するためには、最新の情報をキャッチアップしている税理士に相談することが大切です。
贈与で家族がもめないための2つのポイント
ここまで贈与税がかからない方法を解説してきましたが、最後に最も大切なことをお伝えします。それは、「贈与は家族の未来を守るための手段でもある」ということです。
税金を減らすことも大切ですが、それ以上に大切なのは、家族の絆を守ることです。そのために、次の2つのポイントを心に留めておいてください。
ポイント①:特定の子だけに贈与するリスク
長男だけに多額の贈与をする、同居している子どもだけを優遇するといったケースでは、将来的に他の家族から不満が出る可能性があります。
リスク
- 相続時に「生前贈与を含めて公平に分けるべきだ」と主張される
- 家族関係が悪化し、遺産分割協議が難航する
- 最悪の場合、裁判に発展することも
対策
①贈与の理由を明確にする
住宅購入支援、事業承継など、正当な理由があることを家族に説明する
②遺言書で調整する
生前贈与を受けた分を考慮した遺産配分を遺言書に明記する
ポイント②:贈与のタイミングと伝え方
贈与を「いつ、どのように伝えるかも、家族の関係性に大きく影響します。
贈与は、単なる財産の移転ではなく、親から子への想いを形にする行為でもあります。「あなたの幸せを願っている」「あなたの人生を応援したい」という気持ちを伝えることが大切です。
望ましい伝え方
- 贈与する理由や目的を丁寧に説明する
- 家族全体の将来のことを考えた上での決断であることを伝える
- 感謝の気持ちを持って受け取ってもらう
- 他の家族にも配慮していることを示す
避けるべき伝え方
- 「税金対策だから」とだけ伝える
- 一方的に決めて事後報告する
- 他の家族には内緒にする
- 見返りを期待する態度を見せる
贈与税申告が必要なケースと手続きの流れ
贈与税がかからない方法を実践していても、一部のケースでは贈与税の申告が必要になります。申告を忘れると、後から大きなペナルティが課されることもあるため、注意が必要です。
申告が必要になるのはどんなとき?
次のケースでは、贈与税の申告が必要です。
特に注意が必要なのは、特例制度を使う場合です。税額がゼロになる場合でも、申告しなければ特例が適用されず、多額の贈与税が課される可能性があります。
申告が必要なケース
①年間の贈与額が110万円を超えた場合
②相続時精算課税制度を選択した場合(初回は「相続時精算課税選択届出書」の提出が必須です)
③住宅取得資金の贈与の特例を使った場合
④配偶者控除の特例を使った場合
申告が不要なケース
- 年間の贈与額が110万円以下の場合
- 生活費・教育費の都度贈与
- 社会通念上相当な祝金・見舞金など
申告期限と必要書類
申告期限
- 贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日まで
提出先
- 受贈者(財産をもらった人)の住所地を管轄する税務署
基本的な必要書類
- 贈与税の申告書
- 特例を使う場合は、それぞれに応じた添付書類
申告を怠るとどうなる?
贈与税の申告を忘れたり、意図的に申告しなかったりすると、次のペナルティが課されます。
税務署は、不動産の登記情報、銀行口座の動き、高額商品の購入情報などから、贈与の事実を把握しています。相続が発生した際の税務調査で、過去の無申告贈与が発覚するケースも少なくありません。正しく申告することが、結果的に安心につながります。
申告が必要かどうか判断に迷う場合は、税理士に相談することをおすすめします。
ペナルティの内容
①延滞税:納付が遅れた日数に応じて加算される
②無申告加算税:本来の税額の15〜20%が加算される
よくある質問(FAQ)
贈与税に関して、多くの方が疑問に思われることをまとめました。
- Q贈与した事実はどうやって知るのですか?
- A
税務署は様々な方法で贈与の事実を把握しています。
税務署が贈与を把握する主な方法
- 高額な預金の動き
- 不動産の登記情報
- 確定申告書の内容
- 相続税申告時の調査
- タレコミ情報
- Q生前贈与と相続、どちらが得ですか?
- A
財産の総額、相続人の数、財産の内容などによって、最適な方法は変わります。
なお、2024年の税制改正で、相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されるようになりました。これにより、相続直前の贈与の節税効果は減少しています。早めに計画的に贈与を始めることが、より重要になっています。
生前贈与が有利なケース
- 相続税がかかる見込みがある
- 時間的余裕がある(早めに始められる)
- 将来値上がりが期待できる財産がある
- 収益物件がある(贈与後の収益を子に帰属させたい)
相続まで待つ方が有利なケース
- 相続税がかからない見込み
- 小規模宅地等の特例が使える
- 財産の多くが自宅や預貯金
- Q贈与税の申告は自分でできますか?
- A
シンプルな暦年贈与で、金額が110万円を少し超える程度であれば、ご自身で申告することも可能です。国税庁のウェブサイトには、申告書の作成ツールや手引きが用意されています。
ただし、次のような複雑なケースでは、税理士に依頼することをおすすめします。税理士への依頼は、申告書の作成だけでなく、「どの制度を選ぶべきか」「将来的にどう影響するか」といった戦略的なアドバイスを受けられることが、専門家に依頼する大きなメリットです。
専門家への相談が望ましいケース
- 特例制度を使う場合
- 相続時精算課税制度を選択する場合
- 不動産など複雑な財産の贈与
- 金額が大きい場合
- 将来の相続税も含めたシミュレーションが必要な場合
- Q孫への贈与も非課税になりますか?
- A
はい、孫への贈与も、子どもへの贈与と同じように非課税制度を活用できます。
なお、孫への贈与は、「世代を飛ばす」ことになるため、相続税対策としてより効果的な場合があります。これは、子どもが相続し、その後孫が相続すると、2回相続税がかかりますが、直接孫に贈与すれば1回で済むためです。
ただし、相続時精算課税制度で孫に贈与した場合は、孫が相続人でなくても相続財産に加算されるため、贈与の仕方には注意が必要です。
まとめ
ここまで、贈与税がかからない方法について、詳しく解説してきました。最後に、大切なポイントをまとめます。
贈与税がかからない主な方法
①暦年贈与(財産をもらう人1人あたり年間110万円まで)
②住宅取得資金の贈与(最大1,000万円)
③教育資金の一括贈与(最大1,500万円)
④結婚・子育て資金の一括贈与(最大1,000万円)
⑤配偶者控除(最大2,000万円)
⑥相続時精算課税制度(累計2,500万円)
⑦生活費・教育費の都度贈与
失敗しないための5つの注意点
①名義預金とみなされないよう、通帳・印鑑は贈与相手に渡す
②贈与契約書を必ず作成する
③銀行振込など記録を残す
④家族間のコミュニケーションを大切にする
⑤税制改正の動向に注意する
円満な相続のための2つのポイント
①贈与の理由や想いをしっかり伝える
②遺言書と組み合わせて、不公平感を解消する
贈与は家族の未来を守る大切な手段
贈与税対策は、単なる節税テクニックではありません。大切な家族に、人生の大切な時期に、必要な財産を渡してあげること。それは、親から子への愛情表現であり、家族の未来を守る行為でもあります。
しかし、方法を間違えると、思わぬ税負担が発生したり、家族間のトラブルの原因になってしまうこともあります。
また、税制は頻繁に改正されるため、常に最新の情報に基づいて判断することが必要です。
だからこそ、贈与を考える際は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
迷ったらまず税理士に相談を
「うちは財産が少ないから、専門家に頼むほどではない」と思われる方もいるかもしれません。しかし、正しい知識と計画的な準備が、円満な相続を実現する鍵となります。
税理士に相談することで、次のようなメリットがあります。
専門家に相談するメリット
- あなたの状況に最適な方法を提案してもらえる
- 税制改正など最新の情報に基づいたアドバイスが受けられる
- 将来の相続税も含めたトータルシミュレーションができる
- 家族間のトラブルを未然に防ぐ方法がわかる
- 複雑な手続きをサポートしてもらえる
- 安心して贈与を進められる
特に、贈与は一度実行すると取り消しが難しいため、事前に十分な検討と準備が必要です。「これで本当に大丈夫だろうか」と不安を抱えながら進めるより、専門家のサポートを受けて、自信を持って進める方が、あなた自身も、ご家族も安心できるはずです。
世田谷相続・事業承継センターをご活用ください
世田谷相続・事業承継センターは、「家族がもめない円満な相続」の実現を第一に考え、相続に関するあらゆるお悩みをワンストップでサポートしている専門機関です。
私たちが大切にしていること
相続や贈与は、税金を減らすことだけが目的ではありません。大切なご家族が、あなたの想いを受け継ぎ、幸せな人生を歩んでいくこと。そして、家族の絆が、相続によって壊されることなく、むしろ深まっていくことです。
だからこそ、私たちは単なる税金対策だけでなく、ご家族の関係性や想いを大切にしながら、一緒に最適な方法を考えていきます。
大切な家族のために、今できることから始めませんか?
「相談したいけど、費用が心配」という方もご安心ください。世田谷相続・事業承継センターでは、初回のご相談を無料で承っています。あなたの状況をお聞きし、問題点を整理しながら、最適な進め方のご提案いたします。一人で悩まず、まずは私たちにお話しください。あなたとご家族の未来のために、最善の方法を一緒に考えましょう。

川上 誠仁
贈与は、あなたから家族への、愛情のこもった贈り物です。正しい方法で、計画的に進めることで、税負担を抑えながら、家族の絆を深めることができます。世田谷相続・事業承継センターは全力でサポートいたします。
お問い合わせ方法
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免責事項
この記事の内容は、2024年10月時点の税制に基づいています。税制は改正される可能性がありますので、最新の情報を税理士等の専門家にご確認ください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務相談に代わるものではありません。具体的なケースについては、必ず税理士等の専門家にご相談ください。

